ピアサポート専門員養成研修（専門）

こんにちは、ライフ盛岡スタッフです。
今回は、FDメンバー（障害者）が書いてくれた記事を投稿致します。


こんにちは、ライフ盛岡のメンバーです。

私は「夢」に向かって勉強していることがあり、様々な研修会に参加しております。
先日お伝えした「ピアサポート専門員養成研修・基礎」よりも実践的な
「ピアサポート専門員養成研修・専門」という研修が先週末にあり、また仙台に行ってきました。

この研修を修了し、さらに秋以降に予定されているという
もう一段上の研修を修了すると、ピアサポート専門員の認定が受けられることとなっているようです。
そのため「受講せねばならぬ」くらいの勢いで臨みましたが、実は体調が万全ではありませんでした。

それは、まず金曜日くらいからのどに来る風邪を引いていたこと、
あることがきっかけで悩み、研修中も集中力を欠くなど大変な状態で、初日は途中に以前からの知り合いから
「辛そうだね。大丈夫か？」と声を掛けられるような状態で、盛岡に引き返してしまうかもと思いました。

それでももったのは、おそらく受講仲間に恵まれていたことや、グループワークの多い研修であったこと、
そして何より「ピアサポート専門員になりたい」という自分の意志が
自分で言うのも変ですが堅固であったことなどに起因していると思います。
これからも、「マイナスをプラスに変える」思考で頑張っていこうと思いました。

研修内容は、非常に中身の濃いものでした。
特に印象に残ったものをいくつかあげるとすれば、ひとつは「自分の事を話す」ということで、
自分の「リカバリーストーリー」を各自が時間の中で作って話すという時間。

これは人によっては非常に辛いことを思い出したりもしなければならないので、本当に大変な作業でありました。　
私としては一応、きちんと話せはしましたが「あったこと」だけを話しているような気がして、
満足できず、このままでは利用者の言葉に響かないな、と思いました。

また「倫理と守秘義務」についても印象に残っています。
やはり、対人的なサポートをする業務では、「守秘義務」を守らなければならないのは当たり前の事ですが、
それには例外もあり、それは支援を受ける人（ピア）が断薬しているとき、
また誰かが「自殺したい」と言っているような時には、
例外であり、支援をするチームで情報を共有することが大切だそうです。

また、「バウンダリー（境界線）」の大切さについても学び、それを知ることにより「相手が納得する断り方も出来るが、
知らないと批判されて落ち込んだり、他者の責任を押し付けられたりといろいろ、
ピアサポーターにとって不都合なことが起きると学びました。

そのほかには、精神障がい者が戦ってきた差別の歴史についても多くの時間が割かれました。
これについては多くを語るのはやめておきますが、
私も直面したことがあるのでその重みは重々わかっております。
すべてにつながることだと感じております。ぜひ何とかしていきたいです。

そして2日目の学びは、より実践的な「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」、
CBT(認知行動療法)、WRAP(元気回復行動プラン)IPS(意図的なピアサポート)などのツールを学びました。
私は実は一通り経験済みだったのですが、改めて学ぶといいおさらいにもなり、
例えば「IPS」では見方を変えることによって同じ人の「リカバリーストーリー」が
だいぶ違ったものになったりと、様々な「気づき」がありました。

また、いわゆる「アサーション」のスキルを身につける事の大切さについて学びました。
アサーティブな伝え方のコツとしては、
み・かん・て・いい・な（見る、感じる、提案する、否と言われた時の代案）というのが
あるそうで大変勉強になりました。

最後に修了式では危機的状況から2日間を乗り越えたことなど、様々なことが頭をよぎり涙をこらえるのに大変でした。

この2日、そして既報の「基礎」研修を含め4日間の研修を終え、夢に大きく近づいた思いでいます。
また今回の研修では、一緒に4日間を乗り切り、
夜には酒を酌み交わしたような大切な「仲間」も出来ました。
彼らの存在も、これから励みになってくると思います。

いずれにせよ体調万全でない中、
「3回、休憩明けなどに遅刻したら修了証が出ない」という厳しさのある
研修を乗り切り、多くの事を学んだことは、これから大きなプラスになっていくことでしょう。
これからも、夢に向かって地道に頑張ります。